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壁の遊び人=左官・久住彰の仕事 [私の読書]

日本で一番工賃の高い、左官屋の久住彰氏をご存知ですか?

壁の遊び人=左官・久住彰の仕事(世織書房)
ドイツ、イタリア、アメリカと世界の土壁の違いを把握し、白浜の川久ホテルの漆喰壁を表現したことなど、興味の引くことが多い書かれている。内容を理解するのは読む世代によって違うだろう。漆喰の技術的なことより人生哲学を教えられた本です。

久住01.jpg

本の中で気になった言葉を選んだ

土壁や漆喰壁というものは、元来、人々を魅了するエネルギーのようなものを発しているのではないかと思う。それは、壁を塗るために必要な「水」という媒介によって、「うるおい」という感覚が人々に伝わるからではないでしょうか。
「われわれが扱う土と水は、人間の生命の根源として考えなければならない素材です。人間の生命にもっとも近い土壁が、人間から離れてしまっている。われわれは、土と水で包まれているような建築を、もっと考えていくべきだと思うのです。」

一時の努力は誰でもできるけれど、それを何十年も続けられるというのが重要なんです。‥いつも面白くて、いつも一生懸命なんです。仕事に限らず、何をやっていても面白いんです。

「仕事で失敗したな、と思うことがあります。でもあまり気にしない。しょうがない、と思うんです。‥こんなに楽しんでこんな成果が生まれた、という感じです。」

【現在の住宅造りから】

「時代によって人々が求めるものが生まれてくるので、その過程で新しい方法が考え出されていくのでしょう。‥正しいか正しくないか、という話はしたくない。‥どんどん世界が狭くなるんです。広がらない。そういうのは僕の望む人生ではないんです。」

常に問題意識を持ち、楽しく生きていきたい



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