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池井戸潤の18の作品 [私の読書]

最近の池井戸潤 20190412
新聞で池井戸潤を知った。金融・銀行を考えながら、読んだ

池井戸潤.jpg

1963年生まれ、慶応大学文学部・法学部法律学科を卒業。1998年に『果つる底なき』で第44回の江戸川乱歩賞を受賞。
池井戸潤さんは、私よりひと回り若い。慶応大学卒、三菱銀行勤務7年間、後小説を志したが、最近はともかく、当初は大変な生活だったとか。銀行出身、或いは沢木耕太郎さんみたいに入社当日辞めた人もいる。

 
3年間通った渋谷、電車に揺られながら、池井戸潤の作品を読んだ

『池井戸潤の作品』 以下の18冊を読んだ。
1.シャイロックの子供たち2.果つる底なき3.架空通貨4.鉄の骨5.民王6.かばん屋の相続
7.仇敵8.銀行狐9.銀行仕置人10.株価暴落11.ようこそわが家に12.最終退行13.銀行総務特命14.オレたちバブル入行組15.オレたち花のバブル組16.下町ロケット17.ルーズベルト・ゲーム18.空飛ぶタイヤ上 下第3作目 『架空通貨』
1998年に『果つる底なき』で第44回の江戸川乱歩受賞後、最初の長編小説『M1』を改題した『架空通貨』をやっと、今日読み終えた。これもおもしろかったが、受賞作の方が好きだ。後半60ページ、話が佳境に入り一気に読み終えた。旧日本軍の“軍票”西郷隆盛の“西郷札ja.wikipedia.org/wiki/西郷札”を思わせる。現代で言うところの車のトヨタの豊田の町でもこのようなことはないのだろうか?特定の街だけで流通する紙幣、怖い。

第4作目 『鉄の骨』
まずは、タイトルに魅かれて4作目として選んだ。
2010年第31回の吉川英治新人賞受賞作だった。
談合について、ゼネコンを舞台にして真正面から考えた小説だ。私は建築の仕事をしてるので、談合の話は非常に理解できる。現在はほとんど談合はないようだが、40年前、20年前は当たり前のごとく聞いていた。
それだけに身近に楽しく読むことが出来た。小説の内容も、二転三転とするのは、百田さんの作品もそうだが面白い。

第6作目 『かばん屋の相続』
50ページ程度の短編6話を紹介している。本のタイトル『かばん屋雄相続』は、その中の最後の物語だ。
全ての物語は、銀行に関係している。また、融資の貸すか貸さないかの物語と思ってはならない。結構楽しめます。6話の中で一番好きなのは、女性がらみの「手形の行方」かなー。緊張感もあり面白い展開をします。

 第7作目 『仇敵』
本作の主人公、庶務行員の恋窪商太郎がある事件をきっかけにメガバンクを辞職。エリート行員から地方の小さな銀行の庶務行員へと身を落とす。不正を許すことのできない彼は、銀行の中に渦巻く問題を、その彼を頼って、周辺に集まる銀行員と協力し、事件を解決していく。
シャーロックホームズのように、事件を解決してゆくような、物語。安心して読める、お薦めする本だ。

 第8作目 『銀行狐』
短編5話からなる。1998年10月~2001年7月までに書かれた作品だ。この中でローンカウンターが好きだ。現金引出機の後方のことなど考えてみたこともなかった。本当に銀行員だったのだなーと感心させたり…。

昨日、8月25日『半沢直樹』のテレビドラマを見た。流行語にもなりつつあるためか、“倍返し”がまたかと感じたり。どうしてこんなに人気があるのか、碓井さんの言葉で分かったような気だする。私と共有するテレビ番組は少ないが『大岡越前』といい、この作品と妻も抵抗なく見る。
“上智大の碓井広義教授(メディア論)は「現代の時代劇だ」と解説する。窮地に陥る主人公と、損得抜きに彼の助太刀をする仲間、際立つ敵役。勧善懲悪がはっきりしていて分かりやすい。”その通りだ。

第9作目 『銀行仕置人』
ドキドキさせるストーリーだった。途中から、同じ人事部の北原有理の存在は、ストーリーが盛り上がった。
そして、主人公の黒部一石が、悪人の仲間入りするかどうかと思わせるとき、正義を通した。また出向するかどうかとドキドキさせられた。

第10作目 『株価暴落』
銀行員の他に警察の介入、犯人の警察官他に、警視庁の野猿刑事の介入、途中で全国指名手はされた犬鳴黄が、犯人でないなーと思いだして、彼が上手く逃亡できるように応援していた。色んな登場人物が出て面白かった。そのまま、映画化できるように分かり易い、テンポの良さが良い。

16冊目 『下町ロケット』直木賞 結構速く読んだ。20140826
佃製作所、資本金3000万円、売上100億円の中小企業が、みんなに助けられながら大きく成長していく物語だ。ハーピーエンドだったので、楽しく読み終えた。

18冊目 『空飛ぶタイヤ』20140926
実話をもとにしたストーリーだ。結構ハラハラさせられる。三菱自工のトラックによる事故、2000年と2004年と隠ぺいが、ベースとなった。
解説の大沢在昌氏が上手い表現をしている。
企業の傲慢さを決して矮小化した人間臭いものにはせず、この物語の悪役、ホープ自動車に対する作者の描写、我々の周りに居そうな、平凡な人間たちとその意地を描く‥。

その他の読書 お薦め 数少ない私の読書の中で、私の好きな『二流作家』、アメリカ合衆国の作家デイヴィッド・ゴードンによる推理小説、を思わせる作品だった。

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